inductor's blog

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西海岸のスタートアップとカジュアル面談をやってみた話

はじめに

Launchableの共同創業者の1人で、Jenkinsの父としても知られる川口耕介さんとMSでアドボケイトをされている寺田佳央さんのご紹介で、西海岸サンタクララにヘッドクオーターを置くShipa.ioというスタートアップのカジュアル面談を受けてみました。日本でプロダクト開発をするエンジニアを募集したいとのことで、紹介の意味も込めて創業者の1人であるVivek Pandeyとカジュアル面談をしたときの内容や感想を書いてみます。

Shipa.ioについて

Shipaはエンジニアの開発からデプロイまでを支援するプロダクトで、SREがポリシーを定めるところから開発者がデプロイをするまでをプラットフォームの存在を意識することなく一貫して行うことができるサービスです。今回はマーケティングではなく採用に関する話なのでこれ以上言及はしませんが、以下のようにKubernetesを中心とした様々なプラットフォームをまとめて管理することができるみたいです。2020年に$3.75Mの資金調達を行い、事業を拡大しているそうです。

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開発者にとってのデプロイをかんたんにし、いわばZTP(Zero Touch Production)の環境を提供するのはもちろんですが、ポリシーを自由に定義できるのでインフラを管理するSREにとっても意義がありそうです。

Shipa.ioは日本でのエンジニア部隊を立ち上げたい

今回、最も興味を惹かれたのはここです。そもそもなんで日本なんでしょうか。中国やインドのようにマーケットがでかくて採用しやすそうな場所はたくさんありますが、USのスタートアップとしては他ではあまりやってない日本をターゲットとした採用の背景がとても気になったので質問してみました。

  • Launchableが日本人のエンジニアを採用し、成功しているのを見て興味が湧いた
  • 今度日本に移住するメンバーがおり(日本語での会話もある程度できる)、彼と同じタイムゾーンで働けるメンバーでチームを作りたい
  • 中国やインドは広すぎて探すのが逆に大変で、既にメンバーも居るが新規に開拓するよりは上記の理由で日本で探すほうが現実的と判断

どんな人を探している?

日本で人材を探していることはわかりましたが、具体的にどんな人を探しているのでしょう。

  • Go言語を使った拡張性のあるシステム(ツール、API、プラットフォーム、分散システム)の設計、開発経験がある
  • 主にKubernetesのエコシステムにおけるクラウドネイティブなシステムの開発経験がある(containerd、Ingress、オペレーター、カスタムコントローラー等の開発)
  • チームプレイに優れた人
  • 要件を理解するためのプロダクトマネジメント、最適な選択肢の選定やコストの見積もり、ソリューションの実装力がある人
  • チーム内の他の人のメンターとなり、チームメンバーと協力して継続的に学び、改善できる人

これだけ書くとかなりゴツい感じですが、曰く、「JD満たしてなくてもKubernetes触ったことがあってGolangの経験がある人ならオンボードはできる」のと、一人で働くのが好きな人についても「もちろん一人で考えたい時間は必要だが、アイデアの共有や知見の共有などができると良い」とのことでした。

Shipaのチームメンバーは世界中にいる

USのスタートアップといいつつ、メンバーは世界で散らばっており、ヨーロッパ、インド、南米にもいるようです(一部名前隠れてない人もいますが別に隠さなくてよいとのこと)。

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その他、以下のような特徴がチームにはあるそうです

  • 多様性に富んでいる(様々なバックグラウンドのエンジニアがいる)
  • エンジニア組織は基本的に自己組織化の進んだメンバーが多い
    • 自分の意見を言える
  • オープンカルチャー 信頼とコラボレーションを大事にしている
  • リモートファースト

英語話せないときついんじゃないの

おそらく多くの日本人エンジニアが気にするであろう言語の壁についてもぶっちゃけて聞いてみました。返事は意外とあっさりしてました。

最初にも言ったけど日本に行くメンバーがいるので、彼と日本語で疎通が取れて開発能力があれば基本的には問題ない。英語は話せればベターだけどまずは日本語だけでもOK。

実際には面接とかもあると思うのでほんとか?と思う部分も少しありますが、それにしても普段のコミュニケーションを英語だけでこなす必要がなさそうなのは、ありがたいのかもしれません。

さいごに

今回、日本でエンジニア部隊を立ち上げたい、という珍しいスタートアップに出会ったので興味本位でカジュアル面談をしてみましたが、こうした海外からの日本の開発者市場に関する視点を知る機会は多くはないので非常に面白かったです。ちなみにこれはステマでもなんでもなく、仮に誰かが僕の記事を通して採用されても特に何が起こるわけでもないですが、個人としてはこういう思いを持って日本での採用を広げていただけるのはとても嬉しいことなので、いろいろインタビューしてみた、というお話でした。興味を持たれた方はぜひ応募してみてください。

Vivek PandeyのLinkedInから、もしくは jobs@shipa.io までご連絡を、とのことでした。

最後に、川口さん、寺田さん。Shipaのご紹介ありがとうございました。

それでは、今日はこのへんで。